■【わたしが見つけた日本製】福井・越前おろしそば

[私が見つけた日本製]:福井・越前おろしそば

●弟の義父が手打ちした「きそば」

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学生の頃から自分で蕎麦を手打ちし、年越しに食べさせてくれた弟。

今は本業が忙しくてなかなか手打ちできないそうだが、弟の義父が本格的に打ってる。

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箱を開けると、蕎麦ってこんなにいい香りだったんだ…と、
まるで花畑が一面に広がっている様子が目に浮かぶ。

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出汁は添加物一切ない利尻昆布で作られ、そば粉は勝山の有名なお蕎麦屋さんと同じものを使っていて、文字や文章で表現できない程に最強に美味しい。
手紙には、私のことを思いながら手打ちしてくれたと書いてあった。

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弟も義父も座右の銘は〝恕(じょ)〟だ。
《恕…他人の立場や心情を察すること、その気持ち、思いやり》
座右の銘が身体の奥まで浸透していてかっこいい。
他に入っていた手書きのニュースレターには「きそば」の難しい字が書いてあり、
読めないので調べてみる。

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「きそば」と書いて蕎麦屋で見かける暖簾は変体仮名で「幾楚者」と書いてあるそうだ。


[幾楚者とは?]-----------------------

幾→いくつかの量
楚→ほっそりとしたあざやかな様子
者→台上に芝を積み火を炊くもの、煮る人

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知らなかった!勉強になった!
 
また、蕎麦はすすって食べるものではなく、
噛みしめて蕎麦の味を味わって食べるのが正解だとか。
(蕎麦を噛むなんて野暮と言われそうだが、本当は粋である)

越前おろしそば(だし汁・大根おろし・花かつお・ネギ)の料理自体は1811年からあると池端文書に記されているそうだが、
越前蕎麦と呼ばれるようになったのは、S22の10月に昭和天皇が行幸され召し上がった時お代わりを要望され、後々まで「あの越前の蕎麦は…」とお口にされてから…と。

福井に生まれながら、越前おろしそばの知らないことがいっぱい。
越前蕎麦って面白い!と思いながら、
やっぱり福井の日本製は〝越前おろしそば〟だなとここに記録する。

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