術後翌日の夜、痛み止めの点滴をやめたせいか?
ドキュンズキューンと心臓が下腹部に移動したかと思うほど躍動的な痛さで眠れないのです。
こんなにしんどい時に何故かDA PUMPの〝ごきげんだぜ〟の曲を思い出してしまう自分にはまだ痛みに耐えれる余裕があるのでしょうか。
心の中で歌いながら、下腹部はドラムの様にリズムをとりはじめました。
全然ごきげんではない状態なのに、何をやっているのか…。
心の中で歌をうたって苦しみを払拭しようとしても痛みはおさまらず、午前2時に初めてナースコールを押してみました。(入院中、ナースコールを押したのはこの1回だけでした)
いただいたロキソニンが効いたのか?
それ以降はぐっすり眠れました。
ちなみにロキソニンを飲んだのは人生初。
ロキソニンはなるべく飲みたくない薬の1つでした。
しかし、開腹後の痛みを消すってすごい威力だな…。
朝6時に起床し、リクライニングベッドを起こしても気持ち悪くならず。
体はまだまだ痛いけれど、ベッドの上で少し動ける様になってきました。
そしてこの日、尿管ステント(カテーテル)と尿の管も抜けました。
泌尿器科の先生は、尿管ステントと尿の管を抜きながら「かなり大きい筋腫だった」とおっしゃったので、「見たんですか?」と尋ねると「見ました」と頷いていらっしゃいました。
ちなみに泌尿器科の先生は若い男子で…。
若い男子に尿管ステントや管を抜かれながら会話するおばさん。
今後、ちょっとのことでは「恥ずかしい」と言う気持ちは起こらなくなるのかもしれません。
よくおばさんには恥じらいが無いと言うけれど、おばさんという生き物は、年を積み重ねながら、苦しいことも悲しいことも乗り越えていくから「はずかしさ」が無くなるのかもしれません。
おばさんは何年も熟成された芳醇で味わい深いワインのような生き物なんだと思いました。
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身動きがとりやすくなったので、昼食はベッドではなく、窓際まで運んで完食。
足を引き摺りながらも自分の足で歩いて給湯室までお膳を返しに行き、あたたかいお茶を汲んで戻ってくる。
歩けることが嬉しくて、またまたナースステーションまで歩いて移動し体重測定。
5kgの筋腫を取り出した訳ですから、わかってはいたけれど…測定した体重は43㎏になっていました。
まだまだ歩くにもスピードは出ず、窓越しに映った自分の姿は、まるで薄暗い沼から這い上がり、おばあちゃんに姿を変え、お告げを告げ聞きた亀の様な感じなんだけど。
今日の歩きは生まれ変わった一歩。
一生忘れることはないでしょう。
1つ1つ鎖(管)が外れていくと、少しずつ自由に身動きが取れる様になってくるのは、社会でもなんでも同じですね。
私もいろんな鎖を外していきたいな。
昨日よりも今日、日に日に良くなっていると感じた日でした。
動けるって素晴らしい。
健康って素晴らしい。
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