■走る旅:中山道〔61〕碓氷峠の座頭ころがし~碓氷峠を越えて 第17次 坂本宿~横川駅

※リアルタイムのログではなく、数日前のログです。

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人間一生 物見遊山…〟

これは江戸っ子の人生観を表す言葉。

生まれてきたのは、
この世を
あちこち寄り道しながら見物するためであり、
せいぜいあちこち見て、
見聞を広めて友だちを増やし、
死んでいけばいい…と考えておりました。
わたしはこの言葉が好きで、自分もそうしたいと思っております。

コロナの様子を見ながら、感染予防して
〝うつさない・うつらない〟の心がけをしてこの旅を進めます。


今回は、ようやく帰ってきました!
厳冬期や緊急事態宣言などの社会情勢の理由で、8か月寝かした中山道を走る旅。

3泊4日で4つの峠を越え、約120㎞前進できまして、もうすぐ関東平野に抜けます。

しかし、今回の旅が終わった瞬間に大阪には緊急事態宣言が出まして、
またまた旅はSTOPします。
思うようにならない、そんな先を急がない旅に最初はイラついておりましたが、次第にドラマティックで良いかと思うように。

この章は、  碓氷峠~座頭ころがし の続きで、
いよいよ碓氷峠を越え坂本宿へ入ります。

軽井沢宿から碓氷峠を越えて坂本宿まで18㎞の旅。

18㎞のログは長くなるので、何分割かしながら旅をふり返りましょう。

■ルート:
第18次 軽井沢宿~碓氷峠~第17次 坂本宿(18km)

 碓氷峠の座頭ころがし~碓氷峠を越えて 第17次 坂本宿~横川駅


●座頭ころがし

岩や石ころがコロコロ転がり、赤土で滑りやすいと言われる座頭ころがしを通過します。

色んなガイドブックで座頭転がしの写真を見ていて、足元を取られるような難所なのかな…と注意をはらっておりましたが、

この日は、雨上がりでも水はけがよいのか?用心しながら足を運べば、足元が危険なことはありませんでした。

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●刎石(はねいし)の一里塚

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江戸より35里。


●馬頭観音さま

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やさしいお顔の馬頭観音様がちらほらと…
がんばって前に進みましょう!と思います。

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座頭ころがしからは、岩場が増えてきました。
刎石(はねいし)と言われる溶岩が棒状に風化し、刀の様な石がコロコロしています。

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●堀切

掘切…というと城山なのかな…と思いましたが、豊臣秀吉が小田原を攻めるときに、松井谷立てこもっていた大道寺政繁がこの坂を切って堀にし、敵勢が攻め入りにくいようにした場所です。

そういえば、ここへ来る前も人がつくっただろうと思われるV字型の大堀切の様な道がいくつかありました。

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まっすぐな針葉樹林が増えてきて、もうすぐ人里が近いな…と思わせてくれます。

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●碓氷坂の関所跡

そういえば、映画サムライマラソンでは、関所ごとに通過した報告をしていましたね。

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碓氷峠は、建物の昔の面影が残っていないので、ほぼ立て看板で案内されていますが、
「ここに関所があったのか」「ここに茶屋があったのか」などと想像力を高めてくれます。

●四軒茶屋跡

四軒の茶屋があって、力餅やわらび餅が名物だったとか。

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●弘法の井戸

全国を回る弘法大師が、刎石茶屋に水が無いので、ここに井戸を掘ればよいと教えたとされる井戸。
弘法大師さんは、ライフラインのアドバイスもしていたんですね。

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●風穴

刎石溶岩のさけめから、湿った風が吹き出している穴。
手をかざしてみました。

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雨上がりの日だからか、タマゴダケの溶菌を見つけました。

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●覗(のぞき)

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坂本宿との標高差が300mのところまで下ってきました。刎石山の覗と呼ばれる場所からは、坂本宿が見下ろせます。
まっすぐ伸びた道がまた、この先に続く旅の続きをワクワクさせてくれます。
ガイドブックの表紙になるようなスポットなのです。

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覗きの近くでは、ルリボシカミキリを発見しました。
そのときに想ったことをBLOGに綴りました。

【旅の道すがら】ルリボシカミキリ→☆☆☆

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●上り地蔵下り地蔵

十返舎一九が、「たび人の身をこにはたく なんじみち 石のうすいの とうげとなりて」と詠み、
ここに旅人の安全を見守っていたと言われる地蔵あるそう。
(中山道から50m離れたところに二体いらっしゃるそうです)

十返舎一九は、東海道膝栗毛で有名ですが、中山道の旅も書いたのか!と驚きました。
調べてみると「続膝栗毛(1810~1822)」を書かれていた様です。

続膝栗毛では、東海道を江戸から京へ旅した弥次さん・喜多さんが引き続き四国の金毘羅と宮島参詣をし、中山道を通り善光寺へ行った後、草津温泉に寄って江戸に戻るまでの物語。長旅過ぎる!

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●刎石坂

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箱根峠よりも難所と呼ばれたところらしい…。

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●柱状節理

火山から流れ出た溶岩が、ゆっくり冷え固まって、規則正しい柱のような割れ目を作ったものを柱状節理というそうです。自然は立派な壁を作っておりました。

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●堂峰番所

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碓氷峠を越えました…
峠を越えてしまったことが、嬉しいけど、なんだか寂しい。

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さわるな!危険…このゲートをくぐります。おそろしい(笑)

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さようなら、碓氷峠。
さようなら、安政遠足。
そしてありがとう。

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●芭蕉句碑

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●第17次 坂本宿

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おお!京へ百二里。(400km)

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●小林一茶の「たかさごや」

俳人・小林一茶が使われていた宿。
小林一茶も「覗」からの俳句を詠んだそうです。
〝坂本や 袂(たもと)の下は 夕雲雀(ゆうひばり)〟

ここでいう袂とは、山の袂のことなのでしょうね。


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●かぎや旅館

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●中村碓零の誕生の地

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●武井九夏の生まれた場所?

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●碓氷の関所

安中藩の管轄。
当時は女性の通行を制限し、「入り鉄砲に出女」を厳しく取り締まったそう。

だから、映画サムライマラソンの雪姫は男装していたんですね。
しかも、鉄砲のストリーがあったのにも納得!

江戸時代だったら、私は通過できないかも。

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〔坂本宿〕
●本陣:2
●脇本陣:2
●旅籠:40
●家数:162

●峠のかまめし(かぎや)

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峠を抜けて、坂本宿を通り、横川駅まで。
13時10分の列車に乗るために急ぎました。
新幹線の車内で食べる楽しみにと、峠のかまめしを買い、
汗だくになった服を着替えてスッキリ。

■[わたしが見つけた日本製]峠の釜めし(信越本線 横川駅)→☆☆☆

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石がシューズに入らないようにと付けていたシューズスパッツからは、弱ったヤマビルが1匹出てきました。
もちろん、ヤマビル対策のヒルサガリのジョニーは持参していましたが、噛まれなくて良かった。

信越本線横川駅から、高崎へ行き、高崎からは新幹線で東京経由で大阪へ。

大阪から東へつながる新幹線は東海道がメインなので、「はくたか」と「のぞみ」を乗り継ぐことになります。
今まで以上に交通費がかかる区間に突入しました。

しっかり脳を使って計画を立てて、この先を進みます。

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新幹線のぞみの中でいただいた峠の釜めしが、それはそれは美味しいこと。

真夏に120㎞を進む旅は、かなりきつかったですが、人生の肥やしになりました。
この様な機会に感謝です。

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*旅を終えて
たった1人で始めた旅も、お友達や地元の方との出会い再会があり、要のところで助けられ、情報をいただき、とても彩のある旅になっております。
これまでを振り返って見ると、良いことばかりではありませんでした。
怖かったことも、辛かったことも、心細かったこともありました。

しかし、一番良かったと思うことは、「自分が行ってみよう」という道を「自身が選んで進んでいる…」と実感したという事。

旅は波乱万丈。
人生の様で面白い。
まだ旅は終わったわけではございませんので、続きの旅ができる日を心待ちにしております。
 
 
【ウォーキングやランニングをする上での注意】

●高温多湿の梅雨や炎天下の夏の季節は、帽子をかぶったり、こまめな水分補給をしたりして、充分な熱中症対策を心がげましょう。
●冬場は防寒対策を行いましょう。
●中山道は思った以上にコンビニがありません。行動食を持っておきましょう。
●トイレは駅やコンビニがほとんどです。事前に場所をチェックしておきましょう。
●自販機はあるコースと峠越えなどは自販機が無いコースもあります。余分に水分を持参しておきましょう。
●お天気が急に変化しますので、レインウェアを持参しましょう。
●救急グッズを持っておきましょう。
●ローカル線は電子カードが使えないことが多いので、電車賃を準備しておきましょう。

 

【走る旅・アーカイブ】

記事更新中→走る旅: https://kenko-support.lekumo.biz/junkosakata/runtabi_nakasendou.html