■走る旅:中山道〔60〕碓氷峠~座頭ころがし
※リアルタイムのログではなく、数日前のログです。
〝人間一生 物見遊山…〟
これは江戸っ子の人生観を表す言葉。
生まれてきたのは、
この世をあちこち寄り道しながら見物するためであり、
せいぜいあちこち見て、
見聞を広めて友だちを増やし、
死んでいけばいい…と考えておりました。
わたしはこの言葉が好きで、自分もそうしたいと思っております。
コロナの様子を見ながら、感染予防して
〝うつさない・うつらない〟の心がけをしてこの旅を進めます。
今回は、ようやく帰ってきました!
厳冬期や緊急事態宣言などの社会情勢の理由で、8か月寝かした中山道を走る旅。
3泊4日で4つの峠を越え、約120㎞前進できまして、もうすぐ関東平野に抜けます。
しかし、今回の旅が終わった瞬間に大阪には緊急事態宣言が出まして、
またまた旅はSTOPします。
思うようにならない、そんな先を急がない旅に最初はイラついておりましたが、次第にドラマティックで良いかと思うように。
この章は、碓氷峠・長野と群馬の県境への続きで、
いよいよ3泊4日の中山道を走る旅のクライマックス。
碓氷峠を越えます。
軽井沢宿から碓氷峠を越えて坂本宿まで18㎞の旅。
18㎞のログは長くなるので、何分割かしながら旅をふり返りましょう。
■ルート:
第18次 軽井沢宿~碓氷峠~第17次 坂本宿(18km)
長野と群馬の県境を通過し、第17次 坂本宿を目指します。
峠も下りで、いよいよ旅のクライマックスが迫ってきました。
ようやく終わる…という気持ちと、終わってしまうのか!寂しいな…という気持ちが入り乱れながら前進します。
●思婦石
日本武尊の故事をうたったものだそう。
●祠がいっぱい
●長坂通
中山道をしのぶ古い道なんだとか。
●人馬施行所跡
沢のほとりに、人馬が休憩する家があったとか。12月から3月までの間は、馬には桶一杯の煮麦を。旅人には粥と焚火を施したそう。
碓氷峠越の冬場はかなり厳しかったようです。
●安政遠足(あんせいとうあし)コース
安中藩のサムライが、心身を鍛練するために行った安政遠足。
藩主は、藩士96人に安中城門から碓氷峠の熊野権現神社まで15里を走らせました。
それが今でも日本のマラソンの発祥といわれております。
(詳しくは、サムライマラソンの記事をご覧ください→☆☆☆)
ランニング愛好家としましては、中山道の中でも一番楽しみにしていたコースなのです。
ザックをおろし、身軽になって駆け巡る…。何という幸せ
●子持山▲1107m
●陣馬が原
碓氷峠の合戦が行われたところ。古戦場だとか。
新田方VS足利方(太平記)
竹田方VS上杉方(戦国時代)
●一つ屋跡
ここには、老婆がいて旅人を苦しめたとか。
碓氷峠には山賊や山姥がいて、通過も大変だったようです。
●バス
なぜかバスが…
廃墟とか、こういう乗らなくなった乗り物の中には、必ず何かが住んでいます。
何かいる…ともったら、ハクビシンがバスの屋根に乗ってくつろいでいました。
坂本宿から登ってきた旅人は空腹で登れないので、この手前の茶屋でご飯を食べたそう。
飯食い坂ともよばれているとか。
●入道くぼ
●観音様
立派です!見えますか?観音様が掘られています。
●栗が原
明治天皇御巡幸路と中山道が解れる場所で、見回り方屯所があったとか。
これが交番の始まりの様です。
●座頭ころがし
急な坂道となり、岩や小石がゴロゴロしているのと、赤土なので滑りやすい所だそう。
今のところは、山賊や山姥にも会わずに、ログはもうすぐ峠を越そうとしています。
旅が終わってから、もう半月以上が経過していると言うのに、
こうやって旅を振り返って、見てきたことや感じたことを文字に起こしているだけでも、旅を2回楽しめている様で面白い。
認知症予防は運動と考える力の両方を鍛えることが効果的なので、
自分で計画し、身体を動かして得てきた情報を思い起こして文字にする…(ほんまは誰かに話すところまであるともっと効果的なのですが)これは、かなり認知症予防のトレーニングにもなっています。
だから、認知症という文字は私からだいぶん遠のいているはず。
3泊4日の中山道を走る旅も、あと1章で終了となります。
緊急事態宣言があけて、早く旅の再開ができることを願ってやみません。
●高温多湿の梅雨や炎天下の夏の季節は、帽子をかぶったり、こまめな水分補給をしたりして、充分な熱中症対策を心がげましょう。
●冬場は防寒対策を行いましょう。
●中山道は思った以上にコンビニがありません。行動食を持っておきましょう。
●トイレは駅やコンビニがほとんどです。事前に場所をチェックしておきましょう。
●自販機はあるコースと峠越えなどは自販機が無いコースもあります。余分に水分を持参しておきましょう。
●お天気が急に変化しますので、レインウェアを持参しましょう。
●救急グッズを持っておきましょう。
●ローカル線は電子カードが使えないことが多いので、電車賃を準備しておきましょう。