■デスクワークでテニス肘?その原因と対策
「テニスなんてしていないのに、肘の外側が痛い……」
そんな経験はありませんか?
実は「テニス肘」と呼ばれる「上腕骨外側上顆炎」は、テニスをしている人だけに起こるものではありません。パソコン作業やマウス操作、家事など、手首や指を繰り返し使う人にも起こることがあります。
■なぜデスクワークで肘が痛くなるの?
テニス肘は、肘の外側に付着する前腕の筋肉や腱に負担がかかることで生じると考えられています。
特に関係するのが、手首を反らす働きをする「短橈側手根伸筋」です。
デスクワークでは、
・マウスを長時間操作する
・キーボードを繰り返し打つ
・手首を反らした状態で作業する
・マウスを強く握る
・同じ姿勢で腕を固定する
といった動作が長時間続きます。
一つひとつは小さな負担でも、毎日何時間も繰り返せば、肘や前腕に負担が蓄積することがあります。
■こんな症状があれば要注意
テニス肘では、肘の外側から前腕にかけて痛みが出ることがあります。
例えば、
「ペットボトルを持つと痛い」
「ドアノブを回すと痛い」
「タオルを絞ると痛い」
「マウスを操作すると肘が痛い」
「荷物を持ち上げると肘の外側が痛む」
といった症状です。
ただし、肘の痛みがすべてテニス肘とは限りません。
痛みが続く場合や、日常生活に支障が出ている場合は、自己判断で済ませず整形外科などの医療機関に相談しましょう。
■まず見直したい「腕の使い方」
対策の第一歩は、痛みを引き起こしている動作を見直すことです。
パソコン作業では、手首だけを動かしてマウスを操作するのではなく、肘や肩も自然に動かせる環境をつくりましょう。
また、マウスを必要以上に強く握らないことも大切です。
「仕事だから仕方ない」と長時間同じ姿勢を続けるのではなく、こまめに手や腕を休ませる時間をつくりましょう。
■休憩中にできる簡単ケア
痛みが強くない場合には、手首や指をゆっくり動かすこともセルフケアの一つです。
例えば、腕を前に伸ばし、反対の手で手のひらを軽く支えながら、手首をゆっくり伸ばします。
ただし、痛みを我慢して強く伸ばすのはNG。
痛みがある状態で無理にストレッチすると、症状を悪化させる可能性があります。
「気持ちいい」程度を目安に、無理のない範囲で行いましょう。
■肩や背中もチェックしよう
肘が痛いからといって、肘だけをケアすればいいとは限りません。
デスクワークでは、肩が前に入り、背中が丸くなった状態で長時間作業することがあります。
その結果、肩や腕の動きが小さくなり、手首や前腕に負担が集中することも考えられます。
仕事の合間には、胸を開く、肩を後ろに回す、背中を伸ばすなど、上半身全体を動かしてみましょう。
「肘が痛いから肘を揉む」だけではなく、「腕を使いやすい姿勢をつくる」という視点も大切です。
■痛みを我慢して仕事を続けない
テニス肘は、適切に対処すれば保存療法が基本となります。日本整形外科学会も、手首や指のストレッチ、手を使う作業を控えること、必要に応じた装具の使用などを挙げています。
仕事を完全に休めない場合でも、
「マウス操作の時間を減らす」
「こまめに休憩する」
「作業環境を見直す」
「痛みが出る動作を減らす」
など、できるところから負担を減らしていきましょう。
肘の痛みは、体からの「ちょっと使いすぎていますよ」というサインかもしれません。
テニスをしていないから大丈夫、ではありません。
毎日パソコンに向かう方こそ、手首・前腕・肩まわりをいたわる習慣を取り入れてみてください。
「仕事だから仕方ない」と痛みを放置するのではなく、痛みが小さいうちに体の使い方を見直すこと。それが、快適に仕事を続けるための第一歩です。





