■【コラム】登山中・登山後のむくみは何故起こる?
運動アドバイザーの坂田純子です。
長時間の高山縦走から、手足・顔のむくみが続いています。
高所登山や長時間の登山でなぜむくみが起こるのか?
今回は「むくみの原因と予防」について考えてみたいと思います。
むくみとは?----------------------------
むくみとは、静脈を流れる血液や、
老廃物を運ぶ役目をするリンパ液などの「水分」が、
何かしらの原因で滞っている状態。
-----------------------------------------
長時間歩くと手・足、顔などがむくみやすくなります。
通常歩くなど筋肉を動かすと、ふくらはぎの筋肉がポンプの役割となり、下半身の血液を心臓へと送り出しますが、長時間行うことや筋疲労により、手足などの末端部分の血液やリンパが中心部に戻りにくくなります。
脱水が進むと、体の水分を失うまいとして脳下垂体から尿を減少させる抗利尿ホルモンが分泌されます。
抗利尿ホルモンは、いったん出始めると12~48時間は出続けるので、下山後も1~2日は飲んだ水が体外にあまり排出されず体内に蓄積します。
(※登山後に体重を測ると登山前よりも増えている事があります。
登山中にトイレに行かない人もむくみの影響を受けやすい場合があります。)
登山後にむくみが出る方は、登山中の脱水の影響を受けている可能性があります。
激しい運動や、通常よりも強度が高くなると尿を減少させるアルドステロンが分泌され、むくみの原因になります。高山では低山と同じ強度の運動をしても、低酸素の影響により強度が上がりやすく尿も出にくく、むくみの原因になりやすくなります。
女性は生理中や前になると女性ホルモンの分泌量が増え、血管が拡張されるためにむくみやすくなります。
●強度が高くなり過ぎないように、マイペースで歩く
●筋疲労を防ぐため、アミノ酸他を補給をする
●こまめに水分補給をする
●高所ではゆっくり歩く
●普段から筋力や筋持久力維持・向上のトレーニングを行う
●サポートタイツの着用
●登山時、登山後にマッサージをしたり、むくんでしまったら手足を高いところに上げておく
●水圧は下半身や全身のリンパや血液を中心部に戻す効果があるので、プールなどでアクティブレストする
むくみの原因として、日焼けの影響や栄養など…まだまだ考えられることは多くあります。
むくんでしまったら、ケアや休養をしっかりして、
また楽しい登山ができる様に課題を次に活かしていきましょう。
〇坂田純子(さかた じゅんこ)
〇使命
皆様とご家族が、健康で永く一緒に過ごせるために
・運動指導を通じ、周囲の方々の生活習慣病の予防、健康寿命の延長につなげる
・周囲の方へ心身ともに健康であるための気付きの機会を提供する
・日常生活に身体を動かすことの大切さ・心地良さ・楽しさを定着していただくサポートをする
〇ビジョン
皆様が、大切な人や仲間とHappyな時間を永く過ごせることで、
自己肯定感を育て、絆やつながり、思いやりを大切にできる明るい社会になること。
その結果、周りに喜ばれ、感謝され、自分自身も自己肯定感を得る。
〇活動していること
・健康サポートプロジェクト:
健康や運動に関するセミナーや運動指導を出張で行っています。→★★★
・スタジオBodyLux:
フィットネススタジオで運動指導しています。→★★★
※その他、フィットネスクラブでも運動指導しています。
・ランニングコーチ:
走ることで、夢や目標を達成できるお手伝いをしています。
フォームチェックやコンディショニング、トレーニングなど→★★★
・大学非常勤講師:
運動経験や習慣のない学生に運動や健康についての講義と実技をおこなっています。
・つながりつくり:
▼目や声の届く交流関係の身近な人たちとの交流の機会 PARK&CO