■[Column]更年期における女性のエネルギーボール
「病は気から」
これは、江戸時代の儒学者貝原益軒が「養生訓」の中でもおっしゃっている言葉です。
「気」という言葉は、日常的に色んなシーンで使われますが、
東洋医学でいう「気」とは、生命活動をいとなむエネルギーのことを言います。
特に、40代からの女性は、閉経に向け女性ホルモンが大きく関係し、
これまで以上に「気(生命活動をいとなむエネルギー)」を余分に使うことを押さえておきましょう。
‥‥
「気」を余分に使ってしまう原因に「がんばる」事があります。
身体の調整のために余分に「気」を使っているうえに、
「がんばって〇〇する。」となると、
「気」がすり減ってエイジング対策としては、逆効果。
余計エネルギーが枯渇して老け込むことになるのだそうです。
今の自分の身体と向き合い、がんばるだけのエネルギーが残っているのか?と対話することは、とても大切なことです。
わたしたち1人1人には、エネルギーのボールがあります。
エネルギーボールの大きさは、生まれた時から個人差があり、
どんな大きさのボールで生まれてきたとしても、
年齢と共にボールは小さくなっていきます。
「7の倍数で身体が変わる」と言われていますが、
女性の場合28歳をピークに小さくなっていきます。
もちろん、日々の過ごし方や食事、ケア次第でボールが小さくなるのを緩やかな速度にすることもできるので、意識した過ごし方が大切になってくるでしょう。
7歳 | 歯が生え変わり、 髪が長くなる。 |
14歳 | 月経がはじまり、 子を産めるようになる。 |
21歳 | 体が成熟し、 背丈も伸びきる。 |
28歳 | 筋骨がしっかりし、 髪の長さがきわまり、 身体が盛んになる。 |
35歳 | 容姿の衰え。 顔の色艶が無くなり、 髪や頬のハリに衰えが現れる。 |
42歳 | シワやシミ。 顔がやつれ、白髪が混じりはじめる。 |
49歳 | 肉体が衰えはじめ閉経を迎える。 閉経前後の不定愁訴が起こりやすくなる。 |
たとえば、エネルギーボールに詰まっている自分が持っている「気」の最大量が100%だったとします。
そこで、生命活動を営むために20%使うとします。
残りの80%のエネルギーで、
仕事に励んだり、家事をしたり、趣味や余暇、お付き合いにあてたりするという事です。
エネルギーボールは、年々小さくなっていくものなので、
20代や30代の頃と変わらずに行動している場合、
生命活動を営むための20%を差しいたとしても、
ボールが小さい分「気」はどんどんマイナスになっていくことを理解しておくことが必要です。
今までと同じように行動しているのに疲れやすいというのは、
ただ単にが落ちたとか、有無ではなく、
「気」が不足していることからも来ています。
40代になると、生命活動をいとなむためのエネルギーは、
ホルモンバランスの乱れなどで、若いころよりも多く使いますので、
日常で余分な「気」を使っていると、どんどん疲労が蓄積していくことになります。
いつも全力投球ではなく、休息も大事。
無駄に頑張らず、力を抜くところは抜くことも大切です。
ランニングやウォーキングは「血(けつ)」の流れを良くするのですが、
「気」(疲れやすく、のぼせやすい、月経が数か月来ない、閉経する)を使いすぎてしまうこともあります。
また「気」は心の状態とも関係すると言い、
「気の異常」といって感情コントロールができなくなることもあると言われます。
(例えば、人間関係に不満だらけ、イライラする、他人を気遣う風に見せ結局は自分のことだけ主張する。自分の事だけに関心がある、他人が妬ましい、羨ましくて仕方ないなど。)
更年期の女性の場合、自分にどれくらいの「気」が残っているのか、
よく自分自身とコミュニケーションをとりましょう。
・
・
・
私事になりますが、
6月になって、緊急事態宣言期間ではありますが、
業務委託していただいているフィットネスクラブのお仕事に復帰しました。
近しい方が他界されたこと、
急に暑くなったことや、職場から職場への移動ランも復帰し、活動量が一気に増したこと。
そして、レッスンでたくさんの人に会うことも多くなったこともあり、
身体を構成する3つの要素「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」のバランスの乱れで、昨夜、寝ている時に天井が回るという〝めまい〟がしました。
天井が回るのは、子供の頃、熱が出た時以来で、
ちょっとビックリです。
この先も元気でいたいので、ゆっくり休む時には休む…で、
ゆっくり過ごさせていただいています。
自分にどれくらいの「気」が残っているのか、
自分自身とコミュニケーションをとることが大切ですね。
日に日に暑くなっております。
皆様の生命活動をいとなむためのエネルギーも多く使われる時、
体調に気を付けてお過ごしくださいませ。