■声をかけること
今、すごく難しくなったなと思う事は、
「知らない人に手を差し出すこと」
コロナウィルスが無かった時は、すぐに手を差し出すことができたけれど、今は相手のことを思うからこそ、それがとても難しく感じます。
階段で何回も転ぶおじいちゃんに遭遇しました。
転んでも起き上がり、また転ぶ…の繰り返し。
階段で転ぶのは、一歩間違えれば〝おおごと〟になりかねません。
おせっかい全開で、おじいちゃんに声をかけお手伝いしようと思ったところ、おじいちゃんは遠慮気味に「大丈夫…いつものこと」と言って、またまた転びながら自力で電車に乗っていきました。
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誰かが荷物を落とした時、拾って渡すこと。
自転車で転倒したおばちゃんの自転車を起こすこと。
重い荷物を持ったお年寄りが、駅の階段をヒーコラヒーコラ上り下りしていた時…「持ちましょうか」と荷物を持つこと。
今まではこんなやり取りが簡単に出来たのに、人との接触や距離が分断されてからというもの、それが簡単ではなくなってしまったような気がします。
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そういえば、御用聞き屋さんとか、何でも屋さんみたいな職業の方は、新しい生活様式でどのように営業されているのだろうか…と思った瞬間、
中山道を走る旅の途中、中津川で出会ったバイクで日本中を旅している女性とした会話を思い出しました。
旅先で住み込みのお手伝いをしながら、彼方此方を旅していると。
コロナ禍だから、お手伝いが無くなるという事は無い。
人手が欲しい人はいるし、場所もある…と語っていました。
そうか…。人手が欲しい人はいるのか…。
手を借りるか借りないかの選択は相手がするもの。
手を差し出すのは難しい…と思うのは、自分の思い込みかも。
だから、これまでと変わらず声をかけてみよう。