■中山道を走る旅[旅のみちすがら]群馬・高崎市山田かまち美術館
群馬に足を踏み入れたら行ってみたかった場所。
じゃーん
「高崎市山田かまち美術館」
中山道のルートを外れ、高崎駅前から片道おおよそ2.5㎞の往復で5㎞程度。
入場料は、大人200円。
美術館でこの値段は安すぎる…。
ちなみに、もうすぐ「群馬県民の日」らしく、
その日は群馬県民は入場料無料だったようだ。
美術館には、山田かまちの愛用品や作品が展示されている。
山田かまちは、1歳半から絵を描き始め、6歳でピアノに親しみ、小学校では個性溢れる詩や大人達が驚愕する絵画を多く生み出してきた。
それはそれは少年が描く絵ではないし、詩ではないし、
大人の私が鑑賞していてポッと恥ずかしくなってしまう様な作品ばかり…。
少年だった彼の口癖は〝僕には1日24時間ではたりないよ〟だったという。
1日24時間ではたりないよ…なんて、めちゃくちゃ仕事をして体が壊れかけた30代40代でしか口にしなかった言葉で、子供の頃に1日24時間について考えたことなんて無かったから、これまた自分が恥ずかしくなった。
天文学と怪獣とオーケストラが大好きで、高崎の街で〝山田かまち〟が作られた。
17歳の夏に改造エレキギターで感電死したが、生きていたら、今も間違いなく大天才なんだろうと思う。
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ぼくの心は悲しさと
いらだだしさと
恐ろしさと
不安さと
疲労感でいっぱいだけど
でも楽しさと
夢と
想像と
希望と
期待と
興ふんと
しあわせでいっぱいだ。
ー山田かまちー
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はーっ♡
読んでいるのが
くるしぃ…
彼の絵とノートに走り書きされた多くの心の叫びを読んで、他人の机の奥にしまってあった日記をこっそり読んでいるような罪悪感と、初恋の様なキュンキュン感で胸がギューッと苦しくなった。
感動して心を鷲掴みにされたので、作品集とポストカードセットをゲットしてみることに。
出入り口に貼ってあった かまちの言葉。
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〝虹のように消えていく今日も
午前0時で明日につながって行く〟
ー山田かまちー
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ほんまそうよね。
今日は明日に繋がっている。
明日も心と体を動かす日にしよう…と、美術館をあとにした。
観音山の上に立っている観音さんを背に、高崎駅前に走って向かう帰り道。
花梨の実がたわわになり、ごろごろ実が落ちている並木道を見ながら、
花梨の実は誰のものなのだ?
群馬県民のものなのか?
どうするのだ?誰も持って帰らないんだな…なんて考えたり、
絶対に車が横断しないだろう横断歩道でちゃんと止まる県民性に衝撃を受け、
これまた信号のない横断歩道で待っていると、必ず車が止まって通してくれる様子を見て、高崎市は人も街も美しいな…と思った。
関西だったら、花梨はまるはげになりそうだし、
車の来ない横断歩道は「進め」で、信号無視する方がほとんどだろう。
こんな美しい街で、山田かまちは育ったんだ。
ちなみに…
山田かまちは、BOØWYの氷室京介さんや松井恒松さんらと同級生なんだとか。
烏川の土手の風景は、山田かまちも氷室京介も見たんやなと思うと、たまらなくなって、わがままジュリエットを歌いながら走ってみた。
すごく気持ちが良かった。
群馬音楽センターの電話ボックス。
音楽センターで、かまちはチャイコフスキーの夕べを鑑賞し、すぐにコンサート風景を事細かに絵にしたんだとか。
なんちゅーか、瞬時に風景を目に焼き付けることができる人って…これは特殊な能力でやっぱり天才よね。
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群馬と言えば、
2021年の都道府県別魅力度ランキングで44位だったらしいのだが、
群馬を知れば知るほど、行ってみたいスポットが沢山あるし、
44位なんてあり得へん。
群馬は魅力がいっぱい。
かまちも氷室も見た風景。
山田かまちも、群馬も、大好きになった日