■富士山に登ろう④(初めてづくしで感じたコト)
遠くから見て美しく神秘的なモノは、実は近くで見たら険しく厳しかった・・・富士山はまさにそんなところです。
食べたいときに食べ、飲みたいときに飲み、寒ければ暖を取り、眠くなったら寝る・・・結構、したいコトがすんなりできていた下界での暮らしは、とっても贅沢でした。
山には水がありません。空気も薄いし、とにかく寒い!温かい飲みものや食べものが恋しい!トイレも決まったところにしかなく・・・下界のように快適なトイレじゃないし・・
そして、ビックリなのは、山小屋。
山小屋は旅館やホテルとは違い、正直設備やサービスはとっても簡素。
着いた瞬間、いきなり温かくないカレーが出てきて(富士山は沸点が低いのです)、無言で食べたら直ぐに布団に案内されるのだけど、隣はビックリ!男女関係なく知らない人です。薄くて寒い布団で睡眠もろくにとれず、少し休んだら出発ってな感じ。
何もかも始めてづくしの2人だったので、どうしていいのか良く解らず・・・もう、引きつった笑いで顔を見合わせるしかなかったなぁ・・・。(レッスンでも同じコトが言えるでしょう・・・。初めてレッスンに参加してくださる人の不安や驚きってこんな感じかな)
また、ビックリなのは日本一までの道程・・・。
良く雑誌に「富士登山は楽チン!坂道もほとんど無い!」と書いてありますが、これは嘘でしたね(笑)。
初心者のルート吉田口から登ったにも関わらず、7合目から8合目にかけての溶岩歩はスパイダーマンのように登るし、長い長い距離を登る8合目では、岩がゴロゴロした道をオロナミンCのCM様な感じで登っていく感じです。酸素も薄いし、もいる。高山病になっている人も沢山いた。
ホント、何もかもが下界で想像していたものとはまったく正反対のものでした。
霧あり、雨・風あり、アラレあり・・・どんな天候にも関わらず、自然のご機嫌には巻かれろ精神で1歩、1歩、また一歩・・・。
下界では良く笑い、よくおしゃべりする2人が、ずっと無言。ひたすら何時間も、無言の共感でまた一歩・・・。
標高3776メートルって言っても、道中は直線距離じゃない!長い長い道のりを素になりながらまた一歩・・・。
けど、その無言で踏みしめていく一歩が不思議と心地よく、頭の中で色んなコトを思い考えるコトが出来た様な気がします。
その頭の中の1部分なんですが・・・
「地球にもっと優しくなりたい」
「日々感謝して生きたい」
「細かなコトにこだわらない」
こんなコトを思い、感じました。
富士山に感謝☆
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