■着こなす
新月なので、何か新しいことを…なんて思っていたが、結局朝から晩まで仕事で出ていたので、バタバタと1日が過ぎてしまった。
でも、無理に何かをやろうとせず、ようやくホッとできた時間でゆっくりお茶を…。
そんな始まり(新月)でもよいであろう。
昨日のことであるが、巫女や舞楽をやっていたときの襦袢を捨てるのがもったいないので、半襟やら袖やらをつけ、古きをアレンジし、新しく生まれ変わらせてみた。
寒い神社や境内で過ごすため、襦袢自体が厚手でゴワゴワしているもので、付け足すとゴワゴワ度がアップするのだが、ちょっとだけ可愛くなった。
少し手を施すだけで生まれ変わったように見える。
いっそ、袖を全部取ってしまって、付け替える…とう手段もあるが、つけてみたい袖の柄に出会えてからにしようと思う。
今年は着物を着こなしたい。
着熟し(きこなし)とは、自分に似合うように衣服を着ること。
古典文学や骨董、自然を愛した白洲正子さんは、着こなしについてこう語る。
「ふだんに着てみるということが、着物が見えてくる初歩。大事にするとは、しじゅう身近においてかわいがること、付き合うこと。普段着のように見えればしめたもの。そういうことを〝着こなし〟という。」
…
わたしも、よそ行きの時だけ着物を着るのではなく、普段から着てかわいがろうと思う。