■走る旅:中山道〔64〕第21次・小田井宿~第20次・追分宿
※リアルタイムのログではなく、数日前のログです。
〝人間一生 物見遊山…〟
これは江戸っ子の人生観を表す言葉。
生まれてきたのは、
この世をあちこち寄り道しながら見物するためであり、
せいぜいあちこち見て、
見聞を広めて友だちを増やし、
死んでいけばいい…と考えておりました。
わたしはこの言葉が好きで、自分もそうしたいと思っております。
コロナの様子を見ながら、感染予防して〝うつさない・うつらない〟の心がけをしてこの旅を進めます。
今回は、念のために陰性証明も持参しました。
7月末に旅を進めた後、大阪は8月に緊急事態宣言が出ました。
解除後、再び2ヵ月ぶりで中山道を走らさせていただきました。
stop&goの繰り返しですが、おかげで…少しずつ旅を振り返ることや、次の旅の予習をすることができ、良き時間となっております。
前回、夏のうちに碓氷峠を越えてしまおうと、佐久平(岩村田宿)~軽井沢のルートは飛ばしておりましたので、飛ばした部分からの再スタートとなります。
●第22次 岩村田~第18次 軽井沢宿
●第17次 坂本宿~第13次 高崎宿
●第13次 高崎宿~籠原駅
●籠原駅~第8次熊谷宿を経て第7次鴻巣宿
までの、寄り道を含めたおおよそ147㎞の旅。
記事は、旅のレポートの一部です。
■この日のルート:
佐久平駅~岩村田宿~小田井宿~追分宿~沓掛宿・雲場池~軽井沢銀座の入り口まで。
(その後新幹線で高崎駅へ移動)~高崎市山田かまち水彩デッサン美術館~高崎城址~高崎電器館ビル~高崎駅
(37km)
佐久平から岩村田、小田井宿を経て、追分宿へ。
追分宿は、越後に通じる北国街道と中山道の分岐(追分)。
浅間山麓であることから、中山道の宿の中でも980mと最も標高が高い宿場です。
歌川広重の絵でも、タイトルに「追分宿・浅間山眺望」とあるように、目の前に浅間山がそそり立っています。
また浅間山周辺の木は落葉松が描かれています。
これは、頻繁に火山灰が吹き上がる不毛の地のため、落葉松だけは育ち、春夏は美しい緑を見せていた様です。
歴史も自然も豊かなところです。
浅間山の麓まで来ました。
●中山道69次資料館
追分宿には、中山道69次資料館があって、中山道全行程の資料が展示されています。
中山道を行く旅人が大絶賛する資料館なのです。
私も、街道を愛する仲間から
「ここはおススメなので、時間があったら立ち寄るとよいよ。」とアドバイスをいただいていたのですが、この日は、他に寄り道をする予定があり、後ろ髪をひかれる思いで通りすぎてしまいました。
同じ日、同じ時間帯で、今西から東への中山道の地図を作っている風人社の方が、ここにいらっしゃったようです。
風人社さんの地図は、現時点では和田峠まで出版されていますが、京街道・高麗橋から、中山道・和田峠までの巻を購入し、旅のお世話になりました。
今朝、追分の中山道69次資料館に伺い、館長の岸本さんにお目にかかれました。佐久、上田、高崎の根源は浅間山というダイナミックな話が面白かったです。資料館にはミニ中山道がありますが、自宅の庭は故郷の四国を再現してるという。今日作ったばかりの看板。エネルギッシュな方でした。 pic.twitter.com/Wzy3qFyAgP
— 風人社(こ) (@fujinshako) October 24, 2021
今思うと、立ち寄っておけば、この後の旅がもっと面白いものになっていたかも知れないなぁと思います。
東京まではあと160㎞。
もうすでに日本橋についていなければならない距離を進んでおりますが、寄り道し過ぎていまして、どうもゴールまであと160㎞では済まなさそうな予感です。
●追分
中山道と、越後に通じる北国街道の分岐(追分)の風景。
北国街道に入れば、善光寺に続くのですね。
●追分宿
お洒落なお店がポツポツと並んでいて、ゆっくり過ごせるのなら、一軒ずつ見て回りたいくらいでした。
そして…浅間山へ通じる道の道標を見つけました。
この入り口は、血の滝・石尊山を経て浅間山へと続きます。
今も浅間山は入山制限がありますが、またここへ来れるなら、宿場も山もゆっくり味わいたいです。
緑も豊かで、お腹いっぱい胸いっぱい深呼吸したくなりました。
●高札場
●本陣:1
●脇本陣:2
●旅籠:35
●家数:103
おしゃれな古本屋さん。
追分は、「風立ちぬ」で有名な作家の堀辰雄さんなどが、好んで移り住みましたので、お宝のような古本がザクザク掘り出せそうです。
●堀辰雄文学記念館
●浅間神社
浅間山の鼓動を落ち着かせるようにと、ここから浅間山を拝むのだそうです。
●追分の一里塚
江戸より39里目の一里塚。
軽井沢を経て碓氷峠へと向かっている中山道。
標高もどんどん高くなってまいりました。
次の宿場の沓掛宿までおおよそ5㎞ほど。
自然豊かな街道の新鮮な空気をいただき、先に参りましょう。
麓から見る浅間山は大迫力。
山頂からの景色とも、遠くから見る景色とも、まったく違う景色でした。
どのような物事も、色んな角度や距離から見ることで、これまでとは変わった考えや感性が生まれるのではないかと思いました。
視野を広く、考え方や行動に柔軟性を。
そう思いながら走った区間です。
●高温多湿の梅雨や炎天下の夏の季節は、帽子をかぶったり、こまめな水分補給をしたりして、充分な熱中症対策を心がげましょう。
●冬場は防寒対策を行いましょう。
●中山道は思った以上にコンビニがありません。行動食を持っておきましょう。
●トイレは駅やコンビニがほとんどです。事前に場所をチェックしておきましょう。
●自販機はあるコースと峠越えなどは自販機が無いコースもあります。余分に水分を持参しておきましょう。
●お天気が急に変化しますので、レインウェアを持参しましょう。
●救急グッズを持っておきましょう。
●ローカル線は電子カードが使えないことが多いので、電車賃を準備しておきましょう。