■【女性ランナーのためのコラム】加齢とランニング
運動アドバイザーの坂田純子です。
今日、8月2日は…大好きな「北九州マラソン」2020年大会の、シード枠エントリー申し込みスタートでした。
これまでは、女子総合50位以内に食い込めばシード枠を獲得でき、抽選なしでエントリーできたので、2019年大会は結構がんばって50位以内を獲得。
しかし…2020年より、女子は女子総合200位以内に入ればシード枠となり、抽選なしで出走できるようになったようです。
これは、嬉しいです!
そろそろ年齢に応じた走り方をして、長くスポーツや登山を楽しみたいと思ってました。
今までのような走り方をしていたら、使いすぎ症候群(オーバーユース)で
身体を動かすことを楽しめる期間も短くなるのが目に見えています。
女子総合50位以内となれば、必死のパッチとなりますが、200位以内は今までよりちょっぴり楽しみながら走れるかな・・・。
すこしずつ緩やかなトレーニングにシフトしていこうと思います。
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厚生労働省が2019年7月30日に公表した簡易生命表よると・・・
2018年の日本人の平均寿命は男性81.25歳、女性は87.32歳で過去最高を更新したことがわかりました。
国際比較で見ると、日本女性の世界ランキングは香港(87.56歳)に続いて第2位、男性は香港(82.17歳)、スイス(81.4歳)に続いて第3位だそうです。
超長寿国です。
しかし、平均寿命はあくまでも寿命。
大事なのは健康寿命。
健康寿命とは、
健康上の問題がない状態で日常生活が制限されることなく生活できる期間のこと。
単純に命そのものの長さを表しているのが平均寿命であるのに対し、健康寿命は、医療や介護を日常的に必要とせずに自立した生活ができる期間のこと。
例えば寿命が90歳でも、80歳から90歳までの10年間は寝たきりで要介護だった場合、健康寿命は80歳ということに!!
厚生労働省が2018年3月に公表したまとめによると、日本人の2016年の健康寿命は男女ともに過去最高を更新し、男性は72.14歳、女性は74.79歳。
(今は、最新の数字が変わっていると思います。発表があったら再更新します)
平均寿命から健康寿命を引いてみると…
男性 81.25-72.14=9.11年
女性 87.32-74.79=12.53年
男性は、9.11年。女性は12.53年。
この数字が介護が必要であったり、寝たきりだったりの期間と言うことになります。
私は来年50歳になるので、74.79歳から50歳を引いてみると、身体を動かせるのはあと24年ほどと言う単純計算ができます。
なにより大切なことは、健康寿命を延ばし、介護知らず&寝たきり知らずで健康に生活できるよう…健康に気を配り、身体を大事に使っていくこと。
健康寿命まで24年ほど…と考えると、
もっと大切に身体を使いたいと思いますし、24年を、25年、26年、27年…とどんどん増やしていきたいです。
今回は、同じ世代の女性の皆さんに、長く運動やランニングを楽しんでいただける様、女性ランナーと加齢をテーマとしてまとめます。
身体のしなやかさが失われ、障害を起こしやすくなります。
筋パワー(特に速筋繊維)、最大酸素摂取量(1分間に取り込める酸素の最大値)や最大心拍数は減少し、体脂肪は増加します。
年齢と共に、発汗反応が弱まり、遅くなるせいで、体熱を放散する能力が低下し熱への耐性が低下します。
のどの渇きにも鈍感になり、脱水を起こしやすくなります。
腹圧性失禁による尿漏れも起こしやすくなります。
閉経後はエストロゲンの減少により、
高脂血症、動脈硬化など心臓血管障害になりやすく、骨粗しょう症による骨折も増え、皮膚や膣が乾燥します。
神経や血管の影響も受け、ほてりや不眠、多汗、情緒不安定などの症状も出ます。(更年期障害)
※特に使いすぎによる身体のスポーツ障害や、骨粗しょう症、冠動脈疾患が多いとされるので気を付けること。
身体をよく動かしている人は、動かしていない人に比べ加齢の現れ方が遅くなります。
年齢と共に衰えるのは事実だとしても、衰えの50%は加齢のせいではなく、コンディション不良というエビデンスも報告されています。(女性のためのランニング学より)
年を重ねるほど、ケアと筋力トレーニングやストレッチなどのコンデシショニングをしっかりしていく必要がありますね。
年配になっても持久力トレーニングは、心肺機能を向上させ、
筋力トレーニングは筋肉量と筋力の低下を防ぎます。
筋力トレーニングと荷重運動を組み合わせると骨量低下を防ぎます。
柔軟運動は、可動域を改善し日々の動きを快適にし、怪我の予防に繋がります。
ランニングや筋力トレーニング、柔軟運動は、フィードバック制御機構に効果を及ぼし、反応時間やバランス、敏捷性を改善しますので、転倒予防にもつながります。
運動やランニングはアンチエイジング!
ただし、骨粗しょう症を予防したり、筋肉量を増やせる栄養を摂り
使いすぎ症候群(オーバーユース)にならない様、
運動強度と頻度、種類を工夫し、
強いトレーニング後は回復させるための時間や日数を設けましょう。
運動の強度と頻度、種類の見直しであったり、
ケアやコンディショニングの重要性であったり、
栄養や休養の見直しであったり…
年を取るほど気を使うことが増えますが、うまく付き合っていつまでもスポーツを楽しみ、健康寿命を延ばしていきたいものです。
※参考図書
・ランニング医学大辞典 (西村書店)
・女性のためのランニング学 (ガイアブックス)
・セラピストなら知っておきたい解剖生理学 (秀和システム)
〇坂田純子(さかた じゅんこ)
〇わたしの使命
皆様とご家族が、健康で永く一緒に過ごせるために
・運動指導を通じ、周囲の方々の生活習慣病の予防、健康寿命の延長につなげる
・周囲の方へ心身ともに健康であるための気付きの機会を提供する
・日常生活に身体を動かすことの大切さ・心地良さ・楽しさを定着していただくサポートをする
〇ビジョン
わたしの使命により、
皆様が、大切な人や仲間とHappyな時間を永く過ごせることで、
自己肯定感を育て、絆やつながり、思いやりを大切にできる明るい社会になること。
その結果、周りに喜ばれ、感謝され、自分自身も自己肯定感を得る。
〇ビジョンのために活動していること
・健康サポートプロジェクト:
健康や運動に関するセミナーや運動指導を出張で行っています。→★★★
・スタジオBodyLux:
フィットネススタジオで運動指導しています。→★★★
※その他、フィットネスクラブでも運動指導しています。
・ランニングコーチ:
※ランニングレッスン・7月1日~2月末迄キャーンペーン中➔★★★
走ることで、夢や目標を達成できるお手伝いをしています。
フォームチェックやコンディショニング、トレーニングなど→★★★
・大学非常勤講師:
運動経験や習慣のない学生に運動や健康についての講義と実技をおこなっています。
・つながりつくり:
▼女性が輝くプロジェクト1/f(ワンエフ)→★★★
▼目や声の届く交流関係の身近な人たちとの交流の機会 PARK&CO →6月は映画上映会とカラーセミナーをしたので、7月はお休みします