■走る旅:東海道&中山道⑰ 美江寺宿~第54次 河渡宿~第53次 加納宿~加納城跡~JR岐阜駅
京都三条大橋から、お江戸日本橋まで。
東海道&中山道69次。
江戸時代の人は、
江戸から京都までの135里34町余(約540km)㎞を歩いていたそうです。
対して中山道は、東の山中を通過するので「中山道」
東海道とともに日本の二大幹線道で、中山道は近世以前から「東山道」と呼ばれ
西国と東国を結ぶ主要道でした。
▼中山道:
江戸・日本橋~東海道・草津宿の67継立(67次)
草津宿と大津宿を含めて69次という場合もある。
このログ上では、69次135里24丁8間(約540km)で表記します。
人間一生 物見遊山…
これは江戸っ子の人生観を表す言葉。
生まれてきたのは、この世をあちこち寄り道しながら見物するためであり、
せいぜいあちこち見て、
見聞を広めて友だちを増やし、
死んでいけばいい…と考えていました。
あくまでも江戸っ子の生き方なので、
現代にmatchするかは疑問ですが、
私はこの言葉が大好きで自分もそうしたいと思っています。
出張や用事に合わせるので
宿場の順番通りにはいきませんが、
西から東へ。
自分の脚で走って一本の道をつなげてみよう。
今回は、養老鉄道・東赤坂駅からスタートし、
途中、寄り道をしながら、加納宿を目指しておおよそ27㎞の旅。
さぁ、沢山見て、感じて、心も身体も動かそう。
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養老鉄道・東赤坂駅~大月浄水公園〜元伊勢伊久良河宮・天神神社~第55次 美江寺宿 からの続きです。
2年ぶりの再会、
そして…
美江寺宿をアテンドしてくださったお友達とお別れし、
河渡宿を目指します。
美江寺一里塚を越えると、少しの区間道幅も狭く
車に注意して走る区間です。(美江寺五六町 92号線)
ここから、街中のランニングがずっと続きます。
●五六橋
日本橋を入れると美江寺宿が56番目なので
美江寺宿の川と川に懸かる橋を
五六川、五六橋というそうです。
●本田代官所跡(ほんでん)
江戸時代、このあたりに幕府直轄地があったのですが、
詳細は分からないようです。
●高札場
本田代官所跡の横に高札場がありました。
高札場とは、幕府が住民や旅人に告知する必要がある重要事項・掟や定などの形で高札場に墨書きし、
高札を揚げる設備や場所のことです。
●延命地蔵 本田地蔵堂
お地蔵さんとお稲荷さんは、なぜか「お」と「さん」が同時につく。それだけ人に親しまれていたんですよね。
本殿地蔵堂は石のお地蔵さん。
中山道を往来した旅人が、ここで一休みして、
手を合わせ、健康や延命、旅の安全をお祈りしたのでしょうね。
わたしも、旅の安全を祈願させていただきました。
●河渡宿一里塚
河渡宿は長良川の渡しで栄えた宿場。
当時は洪水に苦しめられており、宿場全体の地上げ工事を行ったそう。
河渡宿は、戦時中の焼失や、長良川の河川改修により往時を偲ばせる旧家は残っていないのが、諸行無常を感じます。
お友達が言っていましたが、今年の長雨でも心配することもあったけれど
大きな水害が何年もほとんどないと。
きっと、昔から先達が被害があったら改善する…ということを繰り返してきたからでしょうね。
●河渡橋からの風景
河渡橋は伊自良川と長良川に懸かる橋です。
今回は霞んでいて伊吹山は見えなかったれど、見渡すと伊吹山が見え
金華山が見え…と心がうきうきしてしまうような風景を楽しめます。
金華山の山頂に立つ岐阜城。
天下統一を目指した織田信長公がこの地で行ったこと。
〇当時“井ノ口”と呼ばれていたこの地を“岐阜”と改めたこと。
〇商業を活性化させた「楽市楽座」の施行。
〇武士と農民を身分的に切り離した「兵農分離」の施行。
〇「天下布武」の印を使い始めたこと。4文字に願いを込め、天下統一を志した。
信長公は、金華山山頂から、岐阜の町を見下ろしていたのでしょうか。
●鏡島港跡
長良川の船場跡です。
今回は時間が無くて利用できなかったのですが、
長良川には小紅の渡しがあり、船に乗れるのです。
いつか、乗ってみたいな。
歌川広重の鵜飼の画を思い出します。
●加納宿
加納宿一里塚…
見落としました(笑)
次、行けるタイミングが来たら、また寄ってみようかな。
●加納宿
本陣1・脇本陣1・旅籠35・家数805。
宿の主要部は空襲で焼失、
今は戦災で残った古い街並みがちらほらみられる程度。
予定では、もう少し距離を延ばす予定でしたが
気温と日光が体に与える影響のことを考え
皇女和宮さまがお泊りになった場所で、中山道を終えました。
●加納城跡
中山道をそれ、寄り道は加納城跡です。
徳川家康が、西軍に勝利した後、
西国の大名の反乱に備え岐阜城を廃して加納に平城を築きました。
その跡地に寄り道しました。
城があったところは公園になってて、
夏休みの中高生のカップル&グループ交際の憩いの場になっていました。
キラキラして力強い緑とカップルたちに青春を感じました。
石垣が立派に残っていますね。
●加納天満宮・清水緑地
今回の旅のお礼を加納天満宮でして清水緑地を眺めて終了。
道のり27㎞でした。
気温36度の猛暑日の中、この先進むのは危険と感じました。
そして、ほとんど電車に人が乗っていない時間帯で帰ります。
ここから先は、コロナの状況にもよりますが、
心と体に相談し、
心が勝っている時でもなく
身体が勝っている時でもなく
両方のバランスが取れている時に
少しずつ前に進みたいです。
今回の旅は、とても楽しかったです。
それはやはり、お友達に会えたから。
人と休みがなかなか合わないので、
普段から走るときは1人が多いですが、
コロナで仕事以外ではほとんど人に会っていなかったので
ちょうど人恋しいと感じていた時でした。
美江寺宿を案内してくれたお友達、
本当にありがとうございます。
そして、「大丈夫だよ」と背中を押してくれた中山道の大先輩に
心から感謝します。
●高温多湿の梅雨や炎天下の夏の季節は、帽子をかぶったり、こまめな水分補給をしたりして、充分な熱中症対策を心がげましょう。
●思った以上にコンビニがありません。行動食を持っておきましょう。
●トイレは駅やコンビニがほとんどです。事前に場所をチェックしておきましょう。
●自販機はあるコースと峠越えなどは自販機が無いコースもあります。余分に水分を持参しておきましょう。
●お天気が急に変化しますので、レインウェアを持参しましょう。
●救急グッズを持っておきましょう。
●ローカル線は電子カードが使えないことが多いので、電車賃を準備しておきましょう。