■立春(厳冬期伊吹山直登山行)
୨୧ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ୨୧
立春(厳冬期伊吹山直登山行)
୨୧ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ୨୧
二十四節気において春の始まりとされる日。
緊急事態宣言も延長され、行っていいものか考えたが、去年も今年もほとんど登山していない状態。
大切な人と人のつながりを遮断して、心と体が満たされる体験をやめてしまう感染防止策は、良いことなのか。
本当に大切なことを大切にしないと生きている意味を見失い、こころが病んでしまう。
そんな事で、たまにはご褒美。
3密回避でコロナ対策をし、友以外ほとんど人と接触しない状態で、必要緊急の山行 at Mount Ibuki.
3合目で強風とガスと雪で視界が白一色となり、マツゲも髪も凍る…。
そんな時、何故か一瞬だけ太陽が顔を出した。
引き返す気満々だった私だが、一瞬の晴れ間と空を読んで友の「いける」の声で再び前進する。
吹き荒れる暴風と雪の中、踏みしめても直ぐに消えていくトレース。
ラッセルとごぼりまくりで明日の筋肉痛確定。
※ごぼる 福井弁で雪に足がはまる。
瞬時に足の置き場の判断力が要るトラバース。
ピッケル必須のアイスバーンの急斜面を直登(私は熊やシカに習えで四つ足で登ったが)。
兎にも角にも命がけ。〝今ここ〟への集中力は、まさにマインドフルネストレーニング。
真剣な登山は、信頼かつ尊敬できる友だから経験を共有できる。
山頂はほぼホワイトアウトだったが、氷の世界と貴重な雪化粧の日本武尊に手を合わせられ感動とやり切った安堵感。
あの時、3合目であきらめなくて良かった。
友のおかげで、立春に素晴らしい体験ができ、この1年はどんなことも乗り越えていけそうだ。
最後に、この経験をありがとう。