■走る旅:中山道〔46〕第33次 贄川宿~第32次 本山宿
※リアルタイムのログではなく、数日前のログです。
〝人間一生 物見遊山…〟
これは江戸っ子の人生観を表す言葉。
生まれてきたのは、
この世をあちこち寄り道しながら見物するためであり、
せいぜいあちこち見て、
見聞を広めて友だちを増やし、
死んでいけばいい…と考えておりました。
わたしはこの言葉が好きで、自分もそうしたいと思っております。
コロナの様子を見ながら、感染予防して
〝うつさない・うつらない〟の心がけをしてこの旅を進めます。
今回は、ようやく帰ってきました!
厳冬期や緊急事態宣言などの社会情勢の理由で、8か月寝かした中山道を走る旅。
3泊4日で4つの峠を越え、約120㎞前進できまして、もうすぐ関東平野に抜けます。
しかし、今回の旅が終わった瞬間に大阪には緊急事態宣言が出まして、
またまた旅はSTOPします。
思うようにならない、そんな先を急がない旅に最初はイラついておりましたが、次第にドラマティックで良いかと思うように。
さて、2020年11月16日の奈良井宿のつづきから書きましょう。
40㎞のレポートは長くなりますので、何分割かしながら旅を振り返ります。
■ルート:
奈良井宿駅~贄川宿~本山宿~塩尻駅~塩尻宿~塩尻峠~富士見展望台~下諏訪駅(40km)
贄川宿からの続きです。
まだ時間は午前中とあり、さすが長野は涼しいです。
27度!
ちょっとした峠を抜けると旧中山道は国道19号線と合流します。
Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン!!!
なんと!!めずらしいです。
車両ではなく…歩行者通行止めです。(2021.7.25現在)
若神子一里塚までは行けるみたいなので、一里塚へ行ってから迂回することにしました。
一里塚までは行けるようにしてあるというのが、
中山道を行く人にとっては、とてもありがたいことです。
きっと工事の方々が考慮してくださっているんだと思います。
●若神子一里塚
そんなことで、若神子一里塚で写真を一枚。
国道から小高い場所にあり、見上げるように写真を撮りました。
一里塚は左右にあるものなのですが、ここは西の方の塚だけが残っています。
この様な風景もいつまで守られるのかわかりませんが、
自分の眼で見れたことがすごくありがたいです。
道は面白いです。
色んな名前がついている。
どこにつながるんだろう。
どこまで行けるんだろう。
ワクワクします。
ハマってしまいそう。
●これより南木曽路の碑
↑初期中山道があるようです。中山道は中山道でも、いろんな道があるんですね。
日出塩は、熊の胆や熊の皮が売られていたとか。
木曽には熊がいらっしゃるんですね。
●日出塩の青木
洗馬の肘松、日出塩の青木 お江戸の屏風絵にござる…と歌われた青木があった場所。
神様として祀られているのが、八百万の神を大切にする日本ならではです。
脇本陣前の木と、広重画の本山宿の絵をコラージュしてみました。
台風後なのか?倒れかけの木の下で休んでいる旅人がいて、
落ち葉があって焚火をしているという事は、この絵の季節は秋なんでしょう。
歌川広重の浮世絵は、季節や当時の暮らしやファッション、そして人に見える物語を感じれて面白いです。
●川口屋・池田屋・若松屋・本陣跡
なだらかな道沿いにある家屋も、
江戸の頃は、切り立った谷の中の坂道にあったんだろうなぁ。
●脇本陣:1
●旅籠:34
●家数:117
民家も少なく、ひと気が無いので、とても閑静なところです。
大阪に戻れば、街並みはにぎやかで、毎日時間に追われて1日が終わる…。
若いころはそのような生活に憧れを抱きましたが、歳を重ねた今は、静かに過ごせる時間が、なんと贅沢な時間なのだろうかと思えるようになりました。
この旅を始める前まで、走る旅といえば、各地のマラソン大会に参加することが、私にとっての当たり前でした。
大会に合わせてをピークに持っていけるようにトレーニングをし、大会に申し込んで宿や交通手段の予約をする…。
これが楽しみの1つでもありましたが、
しかし、仕事でもを使い、日常は時間に追われているので、いつしか気付かぬストレスになっていたようです。
(今回の旅で、ストレスになっていたことにさえ気付いていないことに気付がきました)
今は、コロナでマラソン大会が中止になっていることもありますが、
大会に合わせて旅をする、トレーニングする…というスパイラルからようやく抜け出し、
自分のペースとタイミングで、行きたいところを走るスタイルになっています。
なんせ、今の自分は更年期というトンネルの中におりますので、こころにも身体にも少しでもストレスかけないライフスタイルが合っている気がします。
旅を始めて一番良かったのは、
「自分の脚で行ってみよう」と思える道を
私自身が選んで前に進んでいるんだ!という事。
それが自信にもつながっています。
また、中山道を愛するお友達が増えたのも、良かったことでした。
助け合い、情報共有しながら、お互いの目標を達成するために支え合うのは、本当に励みになっています。
この旅が終わったら、いつかまたこの旅を思い出しながら、中山道の路を踏みたいです。
●高温多湿の梅雨や炎天下の夏の季節は、帽子をかぶったり、こまめな水分補給をしたりして、充分な熱中症対策を心がげましょう。
●冬場は防寒対策を行いましょう。
●中山道は思った以上にコンビニがありません。行動食を持っておきましょう。
●トイレは駅やコンビニがほとんどです。事前に場所をチェックしておきましょう。
●自販機はあるコースと峠越えなどは自販機が無いコースもあります。余分に水分を持参しておきましょう。
●お天気が急に変化しますので、レインウェアを持参しましょう。
●救急グッズを持っておきましょう。
●ローカル線は電子カードが使えないことが多いので、電車賃を準備しておきましょう。