■エストロゲン子・子宮筋腫に悩まされて⑧[すべての女性に伝える]
毎週月曜は某女子大で授業をしています。
体と運動の健康情報をお伝えするミニ講座をやってから
学生と一緒に60分ほど体を動かすという授業内容です。
授業と手術の日程と重なることで、12月後半から1月あたりの授業を何回かをオンライン授業に切り替える必要があり、理由と変更のお詫びを生徒に話しました。
そして、子宮筋腫のことも。
子宮筋腫は、まだ生徒には馴染がない言葉でしょう。
しかし、女性であること、お母さんがいらっしゃれば私と同世代であることなどから勇気をもって伝えました。
●子宮筋腫とは何か?
●子宮筋腫とひとくくりに呼ばれますが、色んなタイプがあること
●検診とセカンドオピニオンの大切さなど
ゆっくりと…。
思った以上に興味深そうに…
いや、釘付けで聞いてくださったのが意外で、とっても嬉しかったです。
こんな衝撃なことを話していいのか?と迷いましたが、生徒さんたちの心と体の健康、そして女性のみなさんの幸せに繋がれば…と思いました。
この日は、生徒さんの幸せを祈りながら心を弾ませ12㎞歩いて帰りました。
さて、生徒さんに話した内容。
子宮筋腫について、自分で勉強したことや体感したことをまとめてみたいと思います。
子宮筋腫は、10代の女性はあまり発生しなく、
卵胞ホルモンの分泌が盛んな成熟期の女性に多く見られます。
また更年期以降は筋腫は小さくなると言われています。
しかし、かかりつけ産婦人科で
「子宮筋腫を持っていると閉経も遅くダラダラ続く」
と言われましたし、
もうすぐ53歳になろうとしているけれど、
まだちゃんと定期的に生理が来て終わる気配が無いので
小さくなるのを待つのは根気がいる話でした。
またネットで調べてみると、
3分の2までしか小さくならない…なんて説も出てきました。
そして、筋腫が大きくなる人とならない人がいるのは、
はっきりとは解明されていませんが、
遺伝ではなく、体質による違いがあるそうです。
初潮が早い人、また出産経験がない人、肥満、糖尿病、高血圧などの生活習慣病、アルコール摂取も子宮筋腫のリスクにつながるそうです。
面白いのが、人種によって差があり、
アメリカではアフリカ系のアメリカ人のほうが白人に比べて子宮筋腫ができやすく、
ヒスパニック系・アジア系の人はその中間なんだそうです。
これは、食文化の違いなんでしょうか。
まぁ、子宮筋腫は謎だらけなのは確かです。
赤ちゃん命の準備として、常に血液や栄養が供給されている内臓であることから、
筋腫もできやすいのかもしれません。
子宮の構造は、内側から粘膜、筋肉、漿膜で構成されていて、子宮は筋肉で出来た袋状の臓器です。
内側の表面は、子宮内膜という粘膜組織で覆われていて、排卵時に厚みを増し、受精卵を待ち受けます。受精が無いと内膜は剥がれ落ち血液と共に排出されます。
これを月経と言います。
子宮筋腫は子宮の筋層にできますが、全体の70%は筋腫が筋層の中で大きくなる「筋層内筋腫」です。
他に子宮内膜のすぐ下にでき、子宮の内側に向かって大きくなる「粘膜下筋腫」、しきゅうの外側に突き出るように大きくなる「漿膜下筋腫」などのタイプがあります。
これらの筋腫は子宮の奥の子宮体だけでなく、入り口の子宮頸部にもできます。また、子宮口から膣の外に飛び出してしまう筋腫分娩と呼ばれるものもあります。
筋腫の大きさはさまざまで、数も1つから複数できることもあります。
子宮筋腫は女性ホルモンの影響を受けるため、月経のあるうちは大きくなります。
以下は子宮筋腫のタイプをまとめてみたいと思います。
子宮筋腫の10〜20%がこのタイプにあたります。
漿膜下筋腫とは、子宮の一番外側を覆っている漿膜の下にできる筋腫で、
子宮の外側に向かって大きくなるため、子宮以外の部位で症状が出てくることがあります。
下腹部が出たり、腰痛の症状が出たり、膀胱を圧迫して頻尿になったりします。しかし、これらの症状があっても脂肪がついた!便秘だ!と思い見逃してしまう事も多いとか。
子宮筋腫の中でも最も自覚症状が少なく、巨大化する場合があると言われます。
私もこのタイプで、成長するのに枠がありませんから、
内臓の隙間を見つけて35㎝にまで成長しました。
既述したように、通常圧迫により、内臓痛や腰痛、下腹部痛、頻尿などの症状が見られるのですが、日頃から運動していたこともあり、お腹が大きい以外は全く症状が出てきませんでした。
生理前は特にお腹が膨れ上がり、圧迫に寄り下半身の浮腫みがひどかったのですが、ウォーキングをして浮腫みが解消。生理中や生理後は腹筋が割れるくらい引っこみました。
お腹が大きくなっても、割と細い体格なのでかかりつけ医も見逃すのも無理ありません。
また、このタイプで有茎筋腫の場合はねじれるようなことがあり、腹部に激しい痛みを感じるようですが、幸い有茎筋腫でもありませんでした。
筋層内筋腫とは、子宮の壁の中にできた筋腫で、周りの子宮筋を押しのけて大きくなります。
子宮筋腫の中でも70%と言われ最も多いタイプです。
小さいうちは症状がなく大きくなると子宮全体が大きくなり、筋腫に流れる血液が増えるので、過多月経や様々な不調が出てきます。
大きくなると子宮を変形させ、月経痛や腰痛が出てきます。
粘膜下筋腫とは、子宮の内側を覆っている子宮内膜の下にできる筋腫で、血液が子宮内膜に集まりやすく人差し指ほどの小さな筋腫でも月経過多になりレバー上の血のかたまりが排出される事もあります。
5~10%のタイプが粘膜下筋腫といわれます。
月経過多から貧血になり、だるさや動機・息切れ、不整脈、胸痛が起こることもあります。月経以外にも不正出血が起こることもあります。
頸部筋腫は大きくなると尿路の一部をふさいだり、
腟の中に突き出る(脱出)こともあるとか。
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他にも子宮筋腫に似ている病気で、子宮腺筋症・子宮内膜症もありますから、子宮周辺は何かしら病気になりやすいとてもデリケートな臓器だと言えるでしょう。
十人十色とは言いますが、子宮筋腫のタイプもでき方も、バリエーション豊かで全く同じ人なんていません。
このブログを読んだところで、私と全く同じ症状、大きさも、出来た箇所も…数も…!と言う方はほとんどいらっしゃられないので、あまり参考にはならないかもしれませんが、防ぐためのポイントは同じだとおもうのです。
大切なのは、定期検診をして今の現状を把握する事。
もし子宮筋腫があるのであれば、今後どうして行きたいか、どのような治療をしていくか?お医者様と話し合って決めていくことです。
最善の方法に導いてくださるお医者様と出会うためにも、セカンドオピニオン。なんならサードオピニオン。
納得するまで探すこと。
だって、女性にとって大切な体の一部ですものね。
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