【江戸Column⑺ 】江戸時代のお洒落読本が教えてくれる美の秘訣
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江戸時代のお洒落読本
『都風俗化粧伝』
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江戸時代、京都で出版された『都風俗化粧伝』は、110年にわたり増刷され続けた超ロングセラーである。
約1世紀もヒットし続けたのは、どの時代も女性は美しくありたいという欲求があるからであろう。
そういう私も江戸時代から1世紀も読まれてきた〝美の秘訣〟が気になり愛読している。
この書には、顔・頭・手足・髪・化粧・恰好・身だしなみなど、美しくなる秘訣が並べられていて、中には、あくびを止める方法、大小便をこらえる方法も紹介されていてちょっとおもしろい。
左の手の掌(ひら)へ、右の手の高指(たかゆび)にて、大便ならば大の字、小便ならば小の字を書き、三度ねぶるべし。奇妙にとむる呪(まじない)也。
大小便をこらえる方法は、人と言う字を手に3回書いて飲む…だったか〝緊張しないおまじない〟に似ているが、トイレの無い街道ランニングの道中でぜひ実践してみたいものだ。
で、気になるのが江戸時代からの美の秘訣…
それは、メイクアップではなく、ツヤやハリのある健康的な素肌をつくるスキンケアにあったようだ…。
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(顔面の部・頭書P12より)
人生まれながらにして三十二相揃いたる美人というのは至って少なきもの也。
化粧の仕様、顔の作りようにて、よく美人となさむべし。
その中にも色の白きを第一とす。
色のしろきは七難かくすと、諺にいえり。
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と書かれている。
〝三十二相〟とは、仏の身体に備わっている三十二の優れた姿・かたちのこと。
〝色の白いは七難隠す〟諺とは、色白の女性は顔かたちに多少の欠点があっても、それを補って美しく見えるということ。
ここでは美人のありようを色が白いことだと言い切り、色が白ければ他の難を隠してくれると述べている。
白い肌を作るのに活躍するのが、漢方の材料から庶民が簡単に手に入るものまで様々で、簡単に手に入るものは食品が多い。
例えば、食品の米ぬかや米のとぎ汁。
これらの美白効果は高いという。
現在でも米に関する成分が化粧品に配合されていることから、効果があるのかな…なんて期待に心が弾んでしまう。
日々老いていく肌であるが、健康的な素肌がキープできるよう努力したい。
今年もマスクの日々にあやかって、ランニングで日焼けしないこと。
そして『都風俗化粧伝』が面白いので、江戸時代からの〝美の秘訣〟をいくつか実践してみよう。
そんなことで簡単に手に入る食品で健康的な素肌づくり。
〝かす汁〟を作って余ったこともあり、米やこうじが原料の酒粕でパックをしてみる。
アルブチン(美白に期待)やビタミン類が豊富だから、やらないよりはマシなのかな。
https://kenko-support.lekumo.biz/junkosakata/runtabi_nakasendou.html