■多くを知ること
年齢を重ねるたびに
何か1つ予定を入れると
他の予定を入れられなくなってきている。
沢山予定を詰め込みすぎてしまうと
それがストレスになってしまうのだ。
若かりし頃は1日にいくつも予定を詰め込み
それをこなすことが心地よい達成感と刺激になっていたものだが(笑)
本日はオンラインセミナーを受講した。
開始時刻は夕方だったのだが
中途半端な時間なので
出かけることもできず…。
読書に時間をさくことにした。
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ちょうど昨日8月23日は
77年前にソ連のスターリン指導のもと
57万5千人の人がシベリア抑留された日だった。
現在は露とウクライナの戦争のことで
77年前のことがとても身近に思えて
日本史の声の「シベリア抑留」の章をもう一度読むことに。
シベリア抑留とは
武装解除した日本兵の家庭への復帰を保証した
ポツダム宣言第九項に違反する国家的な拉致。
シベリアだけではなく、カザフスタンなどにも抑留されていたそうだ。
しかも、中には民間人の連行もあったようだ。
8月15日が終戦の日と言われているが、
そこで終わったわけではなく
その後もソ連による日本への侵攻が続いていたという事は、最近のBLOGにも記録している。
たった77年前の事である。
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話は変わるが…
シベリア抑留の章を読み
思い出したのが
小林多喜二の「蟹工船」という小説。
これはソ連とは関係なく1926年の日本。
北洋漁業の蟹工船の中で実際に起きた事件が題材となった(と言われているが)フィクションの小説である。
小説は文字をスラスラ読み進められなく、
14年前に出張中の新幹線で漫画を読んでいた。
当時のBLOGには
〝読んでいて受け入れられない思想や背景ばかり〟
と記録している。
蟹工船のストーリーは、うる覚えだが
力のある人に労働力を搾取されるような
貧困・労働…そんなストーリーだったかと思う。
数年後にわかったのだが、
蟹工船はプロレタリア文学で
資本主義への批判を題材にした様だ。
14年前に読んだときは、
蟹工船の背景が
資本主義と言うより戦旗派的に思え
シベリア抑留みたいだな…と感じた。
しかし、あのころ受け入れられなかった感覚は
今も間違ってないな…と思える。
世の中には、自分の思想に合うもの、
全く合わないものが沢山ある。
書籍もそうだ。
しかし、合わない思想のものからは
色んな気付きを得ることが出来る。
多くを知り取捨選択することで自分の思想ができていくものだな…と再確認した。
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蟹工船の漫画を読んだ頃を振り返ると
日本中のあちこちを出張で飛び回っていたようだ。
1日にいくつもの予定があってもこなせていた…。
シベリア抑留の章の読書は
そんなキラキラまぶしい日のことも思い出させてくれた。