■【江戸Column⑸】中山道と参勤交代
参勤交代って何?
なぜ行われたんだろう?
というテーマに沿ってまとめてみました。
■参勤交代とは
参勤交代は、1635年(寛永12年)3代将軍徳川家光のときに、武家諸法度によって制度が定められました。
※武家諸法度とは1615年に2代将軍徳川秀忠のときに定められ、大名を統制するために将軍が変るたびに出されたもの。
参勤交代の目的は、
将軍への服属(服従し従属すること)を江戸参勤という形で諸大名に示させることです。
〝大名は、江戸と領地を交代して住むことを定める。毎年4月中に江戸に参勤すること〟
江戸と国元を往復する参勤交代は、殿様の病気などの正当な理由がない限り、参勤しないと幕府への反逆とみなされ、ある意味、公務でした。
■参勤交代の影響
路あるところに人が流れ、消費し街の経済が潤う。
今も昔も変わらないことですが、
旅行者をはじめ、数十人から数百人単位の大名が行列しながらの参勤交代も、街道の賑わいに大きく貢献し、通行する街道や宿場には多くのお金を落としました。
しかし一方で、大名は費用(交通費や人件費など)がかさみ財政が圧迫されました。
江戸から遠いとされる西の大名ほど参勤交代にかかる費用がかさみ、
お金のない大名は、幕府にはむかう力が持てず、勢力を抑えるのに効果的だったといえましょう。
わたしも、今走りながら、中山道を旅しておりますが、
西から東へ前に進めば進むほど交通費などの費用がかさんでいます。
参勤交代を行った大名たちは往復し、それが毎年ですから大変でしたね。
国元の大名に仕える民も、大変だったのではないかな。
路あるところに人が流れ、人が動くことで経済が潤っていくと思っています。
古い時代は街道沿いが栄え、
それが今では高速道路や新幹線ができ栄えている。
今も昔も人が行き来する交通と経済は切っても切り離せない関係ではありますね。
コロナ禍の今、移動が制限されることは仕方ないことですが、
人が動かなくなれば、身体ももちろん経済も不健康になる。
早く安心して人が行き来できるような社会になってほしいものです。
わたしの旅も、現時点においては移動は感染予防につとめ、人に接触しないようお店を利用することが少なく、旅先で見つけたモノをインターネットで購入するというなんだか寂しい形です。
ネットショッピングは移動せずに情報が得られ、
モノも購入できるという便利な文明の利器ではありますが、
実際に旅先で、お店の人に地元のあれこれを聞いて、人と生でやり取りができると、
〝見て聞いて、触れて、嗅いで味わって…〟
人間に備わっている五感がフルに刺激され、感性が研ぎ澄まされる。
これは、インターネットでは得られないことなのではないでしょうか。
早く安心して移動でき、サービスやモノが購入できる日が来るように祈る毎日です。
〝人が動くことで経済が活性化するのは、今も昔も変わらなこと。〟
わたしも、走る旅を通し消費し、
日本のいいところを発見し、旅のお気に入りを見つけていきたいです。(2020年8月26日)