■マイノリティ(美しい星・第二章から)
小論文に取り掛かる日々。
教科書8ページほどの内容から、
学習内容はもちろんの事、
自分の意見や主張をたった400字以内にまとめるのだが、
その〝たった〟がとても難しい。
(通常、小論文は600~800文字であることが多い)
400字以内にまとめるまでに
ゴテゴテに装飾された文字を
削いで削いで削ぎこんでスリム化していく。
ふたつのテーマに2時間程度かかった。
1分につき6.7字の計算である…。
文字数が少ないものほど
時間をかけてよく考えられているのかもしれない。
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健康維持のため、毎日ウォーキングまたはジョギングをしている。
普段はまっすぐ目的地を目指すのだが
今日は珍しく途中でシアトル系カフェに寄った。
三島由紀夫の「美しい星」の読書をするためである。
昨日のブログに、
マイノリティの試練のような事を書いたのだが
偶然にも「美しい星」の第二章に
大杉家の父が出席した同窓会で
彼の声に誰も耳を傾けない同級生とのやり取りが書かれてあり、
マイノリティの孤独や辛さが表現されていて
自分の事のようにハッとした。
いやいや、三島由紀夫とかぶってハッとした。
そういえば…「美しい星」が発行されたのは
三島由紀夫が命を懸けたアジテーション演説を行った三年前、昭和四十二年のことである。
世の中の改変を試みた志と行動力を持つ人たちと
世の中が変わらないと嘆く薄っぺらい自分を一緒にしては申し訳ないが、
三島由紀夫と若者たちも孤独なマイノリティだったのかもしれない。
帰宅して、次の仕事までの間に
三島由紀夫全集34の「檄文(げきぶん)」が読みたくなった。
もう何度目であろうか…。
そして、数日前にこの映画を観た。
三島由紀夫役の井浦新さんや
森田必勝役の満島真之介さんの
迫真の演技にあっという間に鑑賞を終えた。
「美しい星」では、何を思い何を表現したかったのか?
小説を通じて感じてみたい。
読書も歩くようにどんどん前にすすめて行こう。